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2023年の日本の丸太輸出量が過去最高を更新!

その背景と今後の展望について

山林を購入する理由には、資産として保有したい、キャンプ利用のためになど様々な理由がありますが、丸太輸出ビジネスを視野に入れて山を購入するというのも、十分考えられる理由の一つと言っても過言ではないほど、今、日本の丸太輸出量が伸びているのはご存じでしょうか?

輸出統計から見る丸太輸出の動向

1-1. 輸出量の増加傾向

  • 財務省「貿易統計」(2023年速報値) によると、2023年の日本の丸太輸出量は前年比約20.5%増となり、「過去最高」を更新したと報告されています。
  • 円安傾向が継続していることで、海外から見た日本の木材価格が相対的に割安になったことも、輸出拡大の一因として挙げられています。

 

1-2. 中国向けの需要拡大

  • 国別内訳では、中国向けが最も大きな割合を占め、全体の輸出量を押し上げています。米中関係の影響でアメリカ産木材への依存度を下げたいという中国側の意向や、建設需要の継続が背景として指摘されています。
  • また、農林水産省「木材需給表」 などからも、近年の中国向け輸出が増加傾向にあることが確認できます。

中国の木材需要と市場背景

2-1. 中国国内の建設需要

  • 中国では都市部の再開発やインフラ整備が引き続き進められており、建築や内装材としての木材需要が依然として高水準にあります。
  • 高層ビルやコンクリート構造が中心の都市部でも、内装や家具に木材を使用するケースが増えているとされ、丸太の輸入量が底堅く推移している要因になっています。

 

2-2. 米中対立の影響と木材調達先の分散

  • 米中貿易摩擦の長期化に伴い、中国はアメリカ産の木材よりも関税の影響が少ない他国産(オセアニア諸国や東南アジア、日本など)の調達比率を高める傾向があります。
  • 日本産丸太は品質面・検疫面での信頼度が比較的高く、国産材の中でもスギ・ヒノキなどの人気が高まっているとの報告があります(日本木材輸出振興協会 公開資料)。

日本国内の林業政策と輸出拡大要因

3-1. 国産材の利用促進策・輸出支援

  • 政府は林業再生と森林保全を兼ね、国産木材の利用拡大を推進しています。林野庁 の「木材輸出促進事業」や、ジェトロ(日本貿易振興機構) の海外販路開拓支援制度などが活用され、輸出の後押しとなっています。
  • 輸出用の原木・製材の集荷拠点を整備し、海外バイヤーと直接つながるルートを構築する試みが全国各地で進められており、輸出環境が整いつつあるのもポイントです。

 

3-2. 円安効果とサプライチェーンの最適化

  • 2022年から続く円安傾向により、海外バイヤーにとって日本産丸太は競争力のある価格で取引されるようになっています。
  • 大手商社や専門トレーダーが、船積みや輸送ルートの効率化を図ることで、安定的に大量の丸太を海外に送り出せる仕組みを整えていることも輸出拡大を支えています。

今後の見通しと課題

4-1. さらなる輸出拡大の可能性

  • 中国市場では依然として旺盛な需要があると見られ、また東南アジア諸国やインドなど新たな成長市場への輸出余地もあることから、今後も日本産丸太の輸出は増加が見込まれます。
  • 日本国内においても、森林整備の一環として計画的な伐採や植林が進められており、安定的な供給体制が確保されれば、輸出量増加に弾みがつく可能性があります。

 

4-2. 持続可能性と品質管理への対応

  • 森林資源の持続可能な活用が求められる時代背景から、FSC(森林管理協議会)などの森林認証を取得しているかどうかが、海外バイヤーの購買判断に影響を与えるケースが増えています。
  • 伐採~輸送~販売に至るサプライチェーンの透明性確保や、違法伐採の排除に向けた取り組みが一層求められるようになっており、日本側では認証取得や追跡管理システムを導入するなどの動きが広がっています。

 

4-3. 海外の経済情勢とリスク要因

  • 世界的なインフレや金融情勢の変化により、輸送コストや建設需要に影響が出る可能性があります。中国経済の景気動向や不動産市場の調整局面なども大きなリスク要因です。
  • 為替レートの変動や関税措置など、不確定要素が多い中、輸出事業者は国際情勢や政策動向を注視しながらリスク分散を図る必要があります。

山林ねっとでは山のお買い求めをサポート

2023年の記録的な輸出実績は、日本の林業界にとって大きな転換点となりました。円安効果や中国での需要拡大といった外部要因に加え、政府の支援策や業界の取り組みが奏功した結果と言えます。

このような木材輸出の活況を受けて、山林投資への関心も高まっています。山林ねっと.comでは、山林の購入検討から輸出ビジネスの展開まで、専門スタッフが一貫してサポートいたします。

具体的なサポート内容:

 

  • 目的に合った山林の選定・査定
  • 現地調査による木材価値の評価
  • 各種法規制や補助金に関する相談
  • 森林管理計画の策定支援
  • 伐採・搬出のコーディネート
  • 輸出関連業者の紹介

 

特に輸出向けの山林購入をお考えの方には、立地条件や搬出のしやすさ、樹種構成など、収益性に関わる重要なポイントを詳しくご説明いたします。山林の資産価値を最大限に引き出し、持続可能な形で活用していくための戦略をご提案させていただきます。

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※本記事で使用したデータは財務省「貿易統計」(2023年速報値)、農林水産省「木材需給表」等の公式統計に基づいています。最新の情報は各関係機関の公式発表をご確認ください。

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